2015-08-30
真玉橋の七色ムーティ 人柱伝説
真玉橋遺構を2日に渡り紹介したが、今日は沖縄の怖い話でメジャーな話を紹介したい
真玉橋は昔木造の橋だったので、大雨のたびに流されていた
役人が困っていると一人のユタが
「子年生まれで、七色の元結(ムーティ)をした女性を人柱として埋めればよい」
とのお告げがでたという
早速役人は該当者をさがすが見つからず
そんな時、お告げをしたユタ本人も子年だと知り調べに行くと
そのユタの元結は七色だった
ユタは自分は該当者ではないと言い人柱になる事を拒むが連れて行かれ
結局橋の下に埋められる事になった
埋められている最中、ユタは娘に最後の言葉をかける
「人より先に口を聞いてはいけない」
娘は結局ショックからか母の言いつけを守ったからかその後口をきかなくなった
しばらくしてから、首里の役人の息子が人柱になったユタの家族を訪ねる
美しく成長した娘と出会うがまだ口はきかない
役人は母親を人柱にしたことを申し訳なく思い、自分の息子にその娘が望むなら嫁に貰うように言いつけてあった
その話を聞き、娘の父親は嫁ぐならこれからはちゃんと口をきくように言ったところ
娘はきちんと返事をした
なんでも、その前の日蝶に姿を変えた母親の魂がもう喋ってもよい
首里の役人の家に嫁ぎなさいと言ったそうだ
沖縄の民話や怖い話関係の本にはだいたい乗っている話
本により書き方は違うがだいたいこんなあらすじだ
橋の近くに、そのユタを祀った祠もあるときくが見つけられなかった
人柱が本当に行われていたのか、今となっては伝説の域を出ないわけだが
先人たちがここ場所に橋を架けるためにとても苦労したことは想像できる
普段何気なく通っている場所にも、古い話は残っているものだ
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